不活化ポリオワクチン(IPV)/イモバックスポリオ皮下注

平成24年9月開始。

ワクチンが防ぐ病気

急性灰白髄炎(ポリオ)とは
ポリオ(polio )は、英語の病名のpoliomyelitis(ポリオミエリィティス:灰白髄炎)を省略したものです。急性灰白髄炎はポリオウイルスの感染によって脊髄前角の運動神経細胞が破壊され、手足の運動機能が障害される病気です。一般的には、” 脊髄性小児麻痺”と呼ばれることも多い。ポリオウイルスは腸内ウイルスと呼ばれるように、ヒトの腸管の上皮細胞等でよく増殖して糞便中に排出されますので、これらのウイルスが新たな感染源となり、経口感染によってヒトからヒトへとひろがっていきます。感染したとしても、90~95%は不顕性感染であり目立った症状は現れませんが、まれに運動神経細胞が破壊され四肢に麻痺があらわれ、その麻痺が残ってしまう事や、重症の場合は気管切開・挿管・補助呼吸等が必要となる場合や死亡することもあります。現在ポリオウイルス感染に対する治癒的治療はなく、ワクチン接種が唯一の予防法です。

ワクチンの説明

わが国では、1960年代に経口生ポリオワクチン(OPV:弱毒化ポリオウイルスを混合したワクチン)が導入され、その後野生株によるポリオ患者は激減。1981年以降野生株によるポリオ患者の発生はみられていません。生ポリオワクチンは生きたポリオウイルスの毒性を弱めた(弱毒化)ものなので、極めて稀に、ワクチンを飲んだ人がポリオと同じ麻痺症状が現れてしまうことや、ワクチンを飲んだ人の便から感染し麻痺症状が出てしまうワクチン関連麻痺 (VAPP)が現れることがあります。その為、野生型ポリオ患者の発生していない先進国では、ポリオウイルスを化学的に処理し、感染性や病原性をなくした不活化ポリオワクチン(IPV)が導入されています。不活化ポリオワクチンは、フランスでは1982年に導入され、米国では2000年にはすべて不活化ポリオワクチンに切り替わっており、VAPP(ワクチン関連麻痺) の発生は報告されていません。2012年9月に日本で導入される不活化ポリオワクチン(ソークワクチン:商品名イモバックスポリオ) は、すでに86ヶ国で承認され、諸外国では混合ワクチンなどにも含まれており、8億回以上の接種がされているワクチンです。

ワクチンの接種時期・対象者や、費用・助成制度について

現在はDPT、ポリオが一緒になった4種混合で接種されています。定期接種が終了していても4~5歳で抗体をたかめるため、任意で追加接種がすすめられています。不活化ポリオワクチンは、電話予約のみでうけつけています。

ワクチンの効果

現時点で追加免疫効果については国内では確立していませんが、初回免疫後(3 回接種後)の抗体保有率は100%であり海外の成績を鑑みると、ポリオウイルスに対する抵抗力(免疫)はつけることができます。

ワクチンの副反応・副作用や注意事項

3人に2人の程度注射部位が赤くなったり、3人に1人の人が注射部位が腫れることがあります。また7人に1人くらいの割合で37.5℃以上の発熱が出ることがあります。多くの場合、注射部位の赤みや腫れは3~4日で消失し、発熱は1~2日で下がります。なお海外ではショック・アナフィラキシー様症状が報告されています。

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